私たちが日常生活で自覚している症状のなかで、腰痛は男性では1位、女性では2位。
日本整形外科学会の調査でも推定3000万人いると言われていますが、実際はもっと多いであろうと予想されます。
一口に『腰痛』といっても人それぞれで、原因を特定できる 『特異的腰痛』 は15%ほどです。
ほとんどの腰痛は原因の特定できない 『非特異的腰痛』 に当てはまります。
われわれ鍼灸院を受診される方の大半はこの 『非特異的腰痛』 の方です。
@椎間関節性腰痛:骨と骨をつないでいる関節
A仙腸関節性腰痛:骨盤の仙骨と腸骨をつないでいる関節
椎体と椎体の間にある椎間板が飛び出して神経を圧迫することで炎症やシビれ、筋力低下を起こす状態です。
軽度であれば数ヶ月で飛び出した椎間板が小さくなりますが、症状が長く続く場合は手術の適応となります。
神経の通り道である脊柱管が、椎間板の突出(ヘルニア)、靱帯の肥厚、骨の変形により狭窄(狭くなる)事で、神経が圧迫される状態です。
特徴的な症状として
・腰から脚にかけてのシビれ
・間欠跛行:しばらく歩くと痛みがでて、前屈みで休むとまた歩ける状態。
腰椎分離症は、成長期のスポーツ選手に多くみられる症状で、腰椎の椎弓と呼ばれる後方部分が疲労骨折し、分離した状態です。(左図)
症状は
腰をそらす動作で局所的な痛みが出ることと、痛みが2週間以上続く場合は可能性があります。
分離症は骨折ですので、治療は骨がくっつくまで安静となります。
この状態を放置し運動を無理に続けた場合、
将来的に、すべり症になる可能性が非常に高くなります。(右図)
高齢者の女性に多く診られる症状で、主に骨粗鬆症で骨がもろくなり、椎体が圧迫されることにより起こります。
ほかにも、スポーツや事故で強い外力が加わることでも発症します。
※ただし、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症からくる
痛みやシビれに対しては、効果が期待できます。
当院では、鍼灸とマッサージで対応させていただきますが、痛みの場所、痛み方が異なるように、治療の方法もパターンによって異なります。
負傷した原因、痛みが出現する動作、日常生活での痛みが出る動作、痛みの場所などから原因の場所を特定します。
鍼で対応させていただきます。
痛みの局所とそこに関連するツボを使った治療となります。
痛みの程度にもよりますが、マッサージ(筋膜リリース)と局所的な鍼(トリガーポイント)を使った治療となります。
※鍼の苦手な方はマッサージだけでも可能です。
鍼灸は、子育て中(授乳中)のママや妊娠中・妊娠中など、クスリが安易に使えない方にも安心して受けていただけます。