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セックスレスA日本の現状
自然妊娠を望むのであれば、最低限しなくてはならないのが、セックスです。これをしないことには何も始まらない。
ところが、近年、この行為自体が減ってきています。当院でも初診時の問診の際、性交頻度をうかがいますが、タイミングだけとか、月に2?3回という方が非常に多い。日本は、先進国の中でも飛び抜けて最低です。
年間回数にすると、世界トップのギリシャでは、年164回に対し、日本は48回。一ヶ月に換算すると、ギリシャ13.6回に対し日本は4回。
コンドームメーカーで有名な相模ゴム(ニッポンのセックスより)さんでのアンケート結果でも、セックスレスについてのリアルな内容が書かれています。
この中では、不妊治療の多い年代30?40代では、30代が2.68回、40代が1.77回と目も当てられな状況です。
ただし、セックスの回数と妊娠率が相関するかといったら、そうは言い切れないところもありますが、やらないよりはやった方が妊娠する可能性は高くなります。
また、(社)日本家族計協会より
上は、この1ヶ月間セックスをしなかった割合。
下は、セックスに対して積極的になれない理由。
やはり、女性では「面倒くさい」が最も多く、男女とも「仕事で疲れている」が多いですね。
女性は、仕事+家事で疲れてそれどころではなくく、身体も心も余裕がない状態。「面倒くさい」という気持ちもわかります。
ご主人も疲れているでしょうが、少しでも奥さんの負担を減らしてあげることで、気持ちに余裕が出てきます。
付き合い出した当初の気持ちにはなれないかもしれませんが、お互いを思いやる事で、また愛情が生まれ、求め合う回数も増えるのではないでしょか。
セックスレス @愛情とホルモン
愛結婚された方々は、付き合い始めたころ、相手のことが“無性に好きだ”という感情があったことを覚えているでしょうか?
何故あんなにも好きだったのか?
いま何故、あの感情がなくなってしまったのか?
すべては、ホルモンの影響です。
付き合い出したころの、ドキドキ感。
頭の中では、フェニルエチルアミン(PEA)というホルモンが作用し相手の事が好きになってしまいます。
このホルモンは、期限付きで、最短で3カ月長くて3年ほどで出なくなってしまいます。
これに加え、快感や多幸感を与えるドーパミンが放出される事で、「恋は盲目」状態に陥ります。
余談ですが、最近流行りのW不倫なんかも、禁断の恋をしていることでのドキドキ感が増し暴走してしまうのでしょうね。このホルモンのなせる技です。
しかし、PEAが出なくなったとしても、相手の、ことが嫌いになるわけではありません…よね?
それに変わってでてくるのが、愛情ホルモンとも呼ばれるオキシトシンです。
このホルモンは出産時の子宮の収縮や、母親が子供にオッパイをあげるとでるホルモンで、セロトニンに並ぶ、幸福ホルモンとも呼ばれています。
ストレスを軽減させる作用があり、ハグをしたり、スキンシップによっても放出されます。
一緒に過ごす期間が長くなると、付き合い初めの頃の緊張感も薄れ、また出産を機に愛情が子供に向けられる事で、ホルモンもPEAからオキシトシンにかわり、気持ちも二人の恋から家族愛へと変化してきます。
そこで問題になって来るのが、セックスレスです。仕事や家事、育児が忙しくなるとともに回数も減り、目的が子作りになることで義務的になり、セックス自体に興味がなくなってしまいます。
こういったホルモンや生活の変化で、子作りが共同作業になってしまっている現実は仕方がありませんが、お互いを思いやる気持ちだけは持ち続けて欲しいものです。