当院では、多くの不妊クリニックで利用されている 低反応レベルレーザー治療(Low Level Laser Therapy)と鍼灸を併用しています。
一般に“低反応レベルレーザー”、“直線偏光近赤外線”と呼ばれ メーカーによりいくつか種類はありますが、当院では “スーパーライザー” を使用しております。
「スーパーライザー」は、光の中で最も生体深達性の高い波長帯の近赤外線(0.6μm〜1.6μm)を、高出力でスポット状に照射する光線治療器です。
水は1.6μm以下の可視光線および近赤外線を吸収しにくく、血液(ヘモグロビン)は0.6μm以上の可視光線の赤と赤外線を吸収しにくい。
そのためこのスーパーライザーは体の奥まで光を届ける事ができます。
その効果は多岐に渡り、ペインクリニックをはじめ大学病院や各科で認められ、さまざまな医療現場で幅広く利用されています。
直線偏光近赤外線とは
直線偏光 : 光源からのランダムな光を直線に変える
近赤外線 :体の深部まで届く光
→ 光をまとめて、体の奥まで届ける事が出来る。
・頚にある星状神経節に照射することで交感神経の興奮を抑制し、リラックス状態にさせる。
→ 卵巣の血流を良くする
・末梢血での特定の免疫細胞の活性を軽減させる。
→ 着床しやすくする
・卵巣血流の増加
→ 良好卵や採卵数の増加
・子宮動脈血流の増加
→ 子宮内膜が厚くなり着床しやすくなる
日本レーザーリプロダクション学会で『女性不妊症へのLLLT(低反応レベルレーザー治療)の影響』として、以下の事項の説明がありました。
・過激なアレルギー反応を抑えることで受精卵が着床しやすくなる
・子宮や卵巣の血流の改善による受精卵着床の改善
・.ホルモンバランスの改善
・皮膚・子宮の粘膜の若返り
・筋肉の柔軟性の増加
・.疼痛・肩こり・腰痛・生理痛等々の疼痛緩和
・.生理不順の改善
・30〜40%増の脳血流量
・血液やリンパ流の改善
・血管が新生する
・神経の賦活化
・卵管周囲の瘢痕の縮小軟化による絨毛運動の改善
・.抗アレルギー反応による受精卵の易着床と難流産
・.ミトコンドリアの増加による易妊孕性
・受精卵の均等分割
・(ART+LLLT)による妊娠率の上昇
その他の作用として
・血流改善
・血流増加
・神経伝達抑制
・抗炎症
・創傷治癒促進
・筋弛緩
・自律神経安定化作用
などが報告されています。
・難治性不妊症に対する低反応レベルレーザー治療の検討
・不妊症患者に対する低反応レベルレーザー治療(LLLT)についての考察
第13回 生殖バイオロジー東京シンポジウム 医療法人三慧会 IVF 大阪クリニック 、 IVF なんばクリニック
・不妊症患者に対する低反応レベルレーザー治療(LLLT)の有用性
田村秀子婦人科医院 田村秀子