人工授精
人工授精には、
夫の精子を使用する「配偶者間人工授精(AIH)」
精子提供者(夫以外)の精子を使用する「非配偶者間人工授精(AID)」
があります。
排卵の時期に合わせて精子を直接子宮腔内に注入する方法です。
精子を培養液で十分に洗浄(雑菌や死滅精子をある排除)し、精子の状態を調整してチューブで直接子宮内に注入します。
人工的なのはここまでで、受精→着床→妊娠の過程は自然妊娠と全く同じです。
適応は、フーナーテスト不良、精子の数が少ない・運動率の悪い、性交障害がある、原因不明。
ただし、人工授精を行うにはいくつかの条件が必要となってきます。
タイミングと同じく、卵管が通っていること。
精子状態が良好であること。
人工授精は5-6回までは、回数が増える毎に約50%(累積妊娠率)は上昇しますが、5-6回の人工授精を行っても妊娠しない場合には、それ以上行っても妊娠する確率は非常に低くなります。(1回の成功率は約10%となり、妊娠された方の約80%は3回までに、約90%は5回まで妊娠にいたります)。
※年齢や不妊期間、精子所見で異なります。
ですので、不妊期間が3年以上の場合や女性の年齢が38歳以上の場合は、3回ほどで体外授精へのステップアップを考えた方がいいかもしれません。