鍼灸の治療は、大まかに分けて、局所的な治療 と全体的な治療 に分けられます。
〈局所的治療〉
肩こり,腰痛,膝痛,五十肩,腱鞘炎、頚や腰からくる手足のしびれや痛みなど
〈全体的治療〉
内臓の疲れ:胃腸症状,高血圧,アレルギー症状
婦人科の症状:不妊症,生理痛,月経不順,更年期障害
心の疲れ:不眠,うつ症状,身体の不調
その他:頭痛,耳鳴り,疲れ目など
治療方法は、症状によっても異なりますが、局所的な治療と全体的な治療とでも異なってきます。
局所的な治療では、痛みのある場所と場合により、その場所に関連する手足のツボを使用します。
全体的な治療は手足のツボと背中や腰、お腹と、その症状に有効とされる場所に鍼を打ちます。
鍼の刺す深さは、手足やお腹ならば2ミリから3ミリ程度、肩腰などの筋肉の厚い所では2〜3ミリから5p軽度まで打つことがあります。
これは、症状の原因となる筋肉のこりが皮下脂肪の下の深いところにあるため、深く刺す必要があるからです。
ですので、鍼の深さは症状や体型によって異なってきます。
また、こりの強い場合や、慢性痛・しびれのある場合では、刺した鍼に電極を付けて電気を流す治療の行います。
当院では、カラダには直径0.14ミリから0.2ミリ、長さ1.5センチから6センチの鍼を使っています。
鍼灸で使用する鍼は、注射針と比べても非常に細く、注射針の太さは約0.7〜0.9o。
それに対して、鍼灸で使用する鍼は0.14〜0.34oと注射針の約3分の1の太さ。
当院で使っている鍼は、国産のディスポーザブル(使い捨て)鍼をしていますので、使い回し等は一切ございません。
当院でのお灸は2種類あります。
@は間接灸といって、市販のせんねん灸に代表されるような直接モグサが肌に触れないお灸をします。
これは筒の先端にモグサが付いており、それが燃えることによって、筒の中に熱がたまり熱さを感じるようになっています。実際された方は、「熱い」と言うよりは、「チリチリかゆいような感じ」と表現されます。
Aは米粒大〜米粒の半分ぐらいの大きさのモグサを直接肌に付けて燃やす方法があり、こちらは「チクッ」と一瞬ですが熱さを感じます。
Bは灸頭鍼といって刺した鍼の頭に丸めた艾を燃して温めます。
@
A
B
それぞれ、症状や目的によって使い分けます。もし、痛い、熱いなどございましたら刺激方法を変えますので、遠慮なくおっしゃって下さい。
一般的には、鍼灸には副作用がないと言われていますが、まったくないわけではありません。
刺激に対する体の反応は一人一人違っていて、それぞれに合った刺激というものがあります。
その刺激が強かったりした場合に、鍼の副作用といわれる、倦怠感、重だるさ、眠気などを訴えることがあります。
この症状は治療直後〜翌日までに現れます。 しかし、2日後にはスッキリとしますので、もしこのような症状がでた場合は、次回の治療時に治療者に遠慮なく相談して下さい。
この副作用は、鍼灸では「瞑眩(めいげん)」と言います。これは治療後、逆に体がだるく感じたり、眠くなったりと一時的に症状が悪化したように感じる現象です。
治療された方全員が体験するわけではないのですが、これは症状が良くなっていくうえでの一過程とされています。
全身治療では特に体の調子が悪ければ、週に1回から2回となるべ間を空けすぎない通院間隔が望ましいです。
体調管理や体質改善が目的であれば、2週間に1回から月に1回の通院間隔が良いと思われます。
部分治療は症状のひどい場合は、毎日もしくは1日おき。症状が良くなってきたら治療間隔をあけて治療するのが効果的です。>
入浴は治療後1時間ぐらいは入らない方が良いでしょう。
お灸をされた方は、お灸した場所を強くこすらないように気をつけて下さい。
女性用の治療専用の着替えをご用意しております。そのままの格好でお越し下さい。